2007年5月23日

第166回国会 衆議院 厚生労働委員会  2007年05月23日

○櫻田委員長 次に、内山晃君。
○内山委員 民主党の内山晃でございます。
 園田議員と大変かぶる部分もあろうかと思いますけれども、切り口を変えて、お尋ねをさせていただきたいと思います。
 基礎年金番号へ未統合の五千万件の被保険者問題が余りにも大きく国民に影響のある問題なので、肝心の法案審議の中身になかなか質問が入れません。きょうは、先に法案審議の方を質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 さて、いささか我田引水に感じますけれども、大変理不尽な取り扱いとなっております社会保険労務士の登録拒否について質問をさせていただきたい、こう思っております。
 今回の改正案で、社会保険労務士が、社会保険料、労働保険料の滞納によって、社会保険労務士の登録申請を認めないことや一年以上の業務停止の懲戒処分を受ける対象となっている理由、これは一体何なんでしょうか、お尋ねをしたいと思います。
○柳澤国務大臣 社会保険方式によります我が国の公的年金制度におきましては、保険料の確保というものが存立の基盤であることは申すまでもありません。そこで、保険料の納付促進を図るためには各般の努力をいたしておりますけれども、それに加えまして、さまざまな関係者との連携協力のもとに社会全体での取り組みを進める必要がある、このように考えております。
 その一環として、社会保険労務士さんは、社会保険及び労働保険の業務について特別な地位を与えられている、こうした地位にある者が保険料を確実に納付しなければ、年金制度に対する国民の信頼や納得を得ることが難しい、このように考えまして、滞納処分を受けながらその後もなお三カ月以上にわたって引き続き滞納しているという、いわば確信的な滞納者につきましては、社会保険労務士の登録申請を拒否するという措置を設けたところでございます。
○内山委員 ただいま大臣の答弁にありました中におきまして、特別な地位が法律上付与されている、こういうふうに書かれておりますけれども、特別な地位が認められる、これは、特別な地位とは一体何なんでしょうか。
○柳澤国務大臣 社会保険関係の業務をいわば被保険者にかわっていろいろ取り扱うことができるという職業上のお立場でございます。
○内山委員 社会保険労務士を、社会保険に密接にかかわる従事者として位置づけている。医療、介護、看護の従事者と違いまして、社会保険労務士というのは、年金保険料や健康保険料、こういった保険料から手続報酬とか顧問料という形が発生しているわけではありません。民間の損害保険会社、そして生命保険会社のように、保険料を払った中から手数料という形でいただいているわけではありませんので、ここはどうも医療従事者との相違点を感じるわけでありますけれども、いかがでございましょうか。
○柳澤国務大臣 社会保険労務士の先生方の業務でございますが、労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類、申請書等の作成、申請書等の提出代行、申請、届け出等についての事務代理、紛争調整委員会における個別労働紛争のあっせん代理、労務管理その他労働及び社会保険に関する事項についての相談及び指導、こういうようなお仕事でございますが、そのお仕事については、いわゆる業務独占ということでございまして、それ以外のものは、他人の求めに応じ報酬を得て、業としては行ってはならない、こういう立場が認められているということでございます。
○内山委員 いささかちょっと質問と答弁がかみ合わないんですけれども、私たちは、社会保険料や労働保険料から手数料としていただいているわけではなく、純粋に事業主さんから手数料としていただいているわけですよ。ここが大きく、医療関係者と社会保険労務士との違いがあるわけですよ。なぜこれを医療関係者と一緒に、社会保険労務士をその中に一緒にして欠格事由みたいな形で扱うんでしょうか。もう一度、御答弁をいただきたいと思います。
○柳澤国務大臣 委員は、医療機関についても、今回の私どもの法律で、一定の協力をいただくという立場からこの条項を設けさせていただいておることとの比較をなさって、社会保険労務士は保険料から何ら手数料等を得ていないという御指摘をいただいているわけでございますけれども、私どもとしては、その報酬の原資いかんの問題ではなくて、社会保険労務士というものも、いわば我々の年金制度というものの中で特別な立場に立っていろいろと御協力をいただきたい、あるいはいただくべき、そういう立場であるというふうに考えて、今回の条項を設けさせていただいたということでございます。
○内山委員 それではお尋ねいたしますけれども、他の国家資格、例えば弁護士さんであるとか税理士さんであるとか公認会計士さんであるとか、いろいろ国家資格はたくさんございます。そのような人たちは、社会保険料や労働保険料を滞納してもよいということでしょうか。答弁をお願いします。
○柳澤国務大臣 私ども、今の御質問に対しては、よいというようなことを申し上げているわけではなくて、弁護士さんあるいはそういった方々について、それでは社会保険労務士としての仕事を停止することができるかということを設問した場合に、そういうような一部の業務停止ということはなかなか困難である、こういう認識で、今回、そうした認識に立った措置を、御理解をお願いしたいと考えているわけでございます。
○内山委員 弁護士は社会保険労務士の仕事ができます。それから、行政書士の方も一部社会保険労務士の仕事ができます。矛盾をしているじゃないですか。他の国家資格も含めて、一律同じような取り扱いということであれば、これは納得をいたします。しかし、社会保険労務士が何でこの中に入るのか。
 それでは、実際に滞納処分を受けた社会保険労務士の事業所数、該当者は何名ぐらいおられるんでしょうか。
○柳澤国務大臣 突然のお尋ねでございますので、今ちょっと事務当局に調べさせていただいておりますが、そういうことで、手元にあればお答えを申し上げたいと思います。(発言する者あり)
 仮に平成十六年度をとって申し上げますと、社会保険労務士事務所で、厚生年金保険料の滞納処分を受けました件数は二件、それから、国民年金保険料で同じく滞納処分を受けた件数は一件でございます。
○内山委員 滞納処分を大量に受けているというのならともかく、国民年金保険料でいけば、十六年は一件じゃないですか。そして、厚生年金でいけば、十七年度が三件、十六年度が二件、十五年度が五件、十四年度が二件。
 何でこういう滞納処分の少ないところがこの中に入らなきゃならないんですか。納得ができません。
○柳澤国務大臣 年金の保険料というものの大事さ、重要性ということについては、委員も御理解、御認識を深くいただいておるものと思いますが、そういう立場で、この問題に専らかかわりのある、そうした社会保険労務士の先生方については、ある意味で専門職としてのお立場からぜひ御協力をお願いしたいということで、別段、登録拒否であるとかあるいは業務停止を目的としているということではありません。
 姿勢の問題として、ぜひとも協力をお願いしたいんだということの意思をこうした形で表明させていただいておる、こういうことでございまして、万が一、滞納処分で、しかもその後なお三カ月も滞納されるような場合に限って規定をさせていただいて、姿勢というか協力体制の構築をお願いしているということでございます。
○内山委員 もう一度お尋ねをします。
 他の国家資格者、弁護士、税理士、公認会計士、こういう人たちは滞納してもいいんですか。この人たちの滞納処分の実績、こういうのがありますか。
○柳澤国務大臣 弁護士さん、公認会計士さん、それから行政書士さん等についてのそうした滞納実績については、ちょっと手元に用意がございません。
○内山委員 比較対照もしないで特定の業種のみ罰則的な取り扱いをするというのは、法のもとの平等に反するんじゃないですか。憲法に違反しているんじゃないですか。明確に答えてください。
○柳澤国務大臣 これは、異なる方々を異なるように扱うということが平等原則に反するとは、私は考えておりません。
○内山委員 他士業の滞納処分のデータもなくて、おかしいじゃないですか。どうやって比較をしているんですか。
○柳澤国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、社会保険労務士の先生方のように専門的なお立場で、まさに年金の保険料のいろいろ、計算であるとか申請であるとかということに直接かかわりを持つ方々に対しては、特別な立場からの御協力をお願い申し上げたい、そういう考え方に発するものでございます。
○内山委員 昨日、参考人に来られた方も弁護士さんですよ。多くの、年金のこういう問題を取り扱っているじゃないですか。
 特定の業種のみを扱うということは、これは不公平ですよ。国家資格全員をやるのならともかく、私は全く納得ができない。どういう答弁をいただこうが、全く納得ができないと私は思います。
 ぜひ他士業の滞納処分の情報を委員会に上げていただきたいと思うんですが。委員長、他士業の滞納処分の実績を委員会に上げていただきたいと思うんです。
○櫻田委員長 委員長として、審議をスムーズに運営するのが私の任務でありまして、調査するのが私の任務ではございません。
○内山委員 理事会に上げていただきたいとお願いをしているんですけれども。
○櫻田委員長 柳澤厚生労働大臣。(発言する者あり)
○柳澤国務大臣 委員長の御指名でございますので、答弁をさせていただきます。
 現行法におきまして、社会保険労務士と税理士の登録拒否の理由でございますけれども、社会保険労務士法十四条の七と税理士法二十四条にそれぞれ規定をされておるわけですが、税理士法には、国税または地方税について不正に賦課徴収等を免れまたは免れようとした者で、その行為があった日から二年を経過しないもの等というようなことで、やはり税理士さんについては、税務に直接かかわりのある士であるという立場で、このように、国税、地方税についての賦課徴収に対して一定の協力を、特別の協力を求める、こういう考え方の規定があるわけでございまして、社会保険労務士の先生方にも同様の見地から、今回このような規定を設けさせていただいたということでございます。
○内山委員 今の大臣の答弁、私は全く質問をしていない答弁であります。審議妨害です。
 その前に、委員長に各士業の滞納処分の実績を理事会に報告をしてほしい、こういうことをお願いしました。ここから始めてください。
○櫻田委員長 それでは、後刻理事会で協議いたします。(発言する者あり)
 静粛にお願いします。
○内山委員 国民の代表として、私たちは負託を受けてここに来ているわけです。国民の重要な年金を審議しているわけでありまして、きちっと委員長の議事采配をお願いしたいと思います。
 それから、大臣に申し上げます。私は、今の大臣の答弁に対しては質問をしていません。税理士がどのような処分を受けているかなんというのは聞いていません。それぞれの他士業の滞納処分の実績について、委員長に、理事会に資料を上げていただきたい、こうお願いをしているところでありますので、ぜひそこはお願いをしたいと思います。
 さて、時間の関係もありますので、前々回から続いております国民年金保険料領収書の保管期限のことにつきましてお尋ねをしたいと思います。
 五月十八日の委員会で、茅ヶ崎市の国民年金保険料領収書は保管期限が五年と明記してある資料をお示しし、質問をいたしました。きょうの配付した資料をごらんいただきたいと思います。所沢市の国民年金保険料領収書が新たにその資料の中に含まれております。実はこの領収書の保管期限は、五年と書かれております。多くの市町村でこのように保管期限を明記していると想像できます。
 前回も申し上げましたが、社会保険事務所に、年金納付記録が未納となっている、誤りではないかと相談に出向いた方に対し、保険料を納めた領収書がないからだめだと言って取り合わないことは、この茅ヶ崎や所沢の例を見れば、全く役所の対応はおかしいということになるわけであります。
 予算委員会の先ほどの集中審議で、長妻議員がやはり取り上げておりました。二万六百三十五人のうち一万七千四百三十八人は申し出た内容のすべてが却下され、三千百九十七人は申し出た内容の一部しか認められなかった。領収書を持参していなければ保険料納付を認められず、結局、約百三十人に一人しか救済されていない。おかしいじゃないですか。所沢にしても、茅ヶ崎にしても、保管期限をきちっとこれで五年とうたっている資料が皆さんのお手元のところにあります。日付も入っていますよ、本当に。
 私は、前回の委員会で、全国の市町村すべて調査をすべきだ、こう申し上げましたら、与党の反対により拒否をされている、こう聞きました。大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。御所見をお尋ねしたいと思います。
○柳澤国務大臣 社会保険庁におきましては、昭和四十六年十月から、国民年金保険料の納付方式につきまして、いわゆる印紙納付方式に加えまして、現金納付方式を認めるということにいたしました。そのことを踏まえまして、都道府県に対して、領収書は必ず国民年金手帳に貼り付けておいてくださいという旨の注記をする等の方途を講じまして、当該領収書を長期間にわたって所持しておくように被保険者にその周知徹底を図ることということで通知を申し上げたわけでございます。
 地方分権によりまして、市町村に対する機関委任事務が廃止される前は、市町村は国の機関としての知事の指揮監督を受けておりまして、社会保険庁が都道府県に国民年金事務に係る通知を発した場合には、各都道府県において、その通知を受けて、市町村に対し指示するとともに、指導監督などを実施していたものと承知をいたしております。
○内山委員 もっと生きた答弁をしてほしいですね。
 資料の四番を見てくださいよ。昭和四十六年度の大きな資料の下に「この領収証は五年間保存して下さい。」昭和四十六年七月三十一日の所沢の年金課の判こが押してあります。そして、さらに資料五枚目、五十六年七月から五十六年九月の国民年金保険料の領収書です。五十六年から、この領収書は「所沢市収納代理金融機関」というところを「この領収書は、裁定請求を行う時の証拠書ですので、大切に保存しておいてください。」このように書きかえたんですよ。四十九年の十月に指導したとなっていても、地方ではこのような状況なんですよ。
 国民年金領収書が手元にない、これは当たり前だと思いますよ。そういう当たり前の人たちを、国民年金の領収書が持参できないから、納付したという申告があったにもかかわらずさかのぼれない、門前払いをするというのは、どこか間違っていませんか。大臣、もう一度答弁をしてください。
○柳澤国務大臣 私どものこの五十八歳通知あるいはターンアラウンド、裁定請求書の送付、こういった機会に、年金加入履歴に欠缺があるのではないか、こういうようなことを考えられた被保険者等の方がもう一度補正の申し出をされるという場合に、領収書があればそれはもう非常に、これはいわゆる資料として価値があるというふうに常識的に考えられるわけでございますが、先ほど来私が申し上げておりますとおり、領収書に限らず、このほかの納付が確実だというふうに考えられるような資料もまたお持ちいただければ、その事実関係の調査において大変私どもとしてはありがたい、そういうことでございます。
 それらを含めまして、要は私どもの方も、申し出をいただいたら、我々の手持ちのありとあらゆる資料に当たってしっかりした徹底した調査を行う、それがまず第二段階で、そして、さらにそれについてもなお腑に落ちないというような方々については、記録の申し立てということで、本庁の練達の担当官が構成するチームにまたいろいろと審査を申し出るというようなこともあり得るとして、その体制をしいておりまして、私ども、領収書のあるかないかということだけですべてを決するというような考え方に立った行政をいたしておるわけではございません。
○内山委員 大臣は、その他の資料があればそれを参考にと。でもその他の資料があるかどうか、それもわからないですよ、昔のことですから。家計簿があるかとか、つけていない人だっていっぱいいますよ。論理が矛盾するじゃないですか。何もなかった、領収書もなかった。どうやって救済するんですか。
 これは、先ほど園田議員も言いました。私も強く申し上げたいと思います。国民が申し出た疑義ある国民年金保険料納付期間に対して、社会保険庁は、国民が年金保険料を払わなかったということを逆に立証しなければならない責任があると私は思います。ぜひそこは考えていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
○柳澤国務大臣 私ども、先ほど来、累次お話し申し上げておりますように、国民年金にせよ厚生年金にせよ、法律にのっとった行政をしなければならないという立場でございまして、そこには、裁定というものは申請主義によるんだというふうに書かれておるわけでございます。しかしながら、私どもは、すべて申請がなければ給付なしというようなことではなくて、我が方から、私どもの持っている資料をお示しして、これでよろしいでしょうかということの確認を裁定の決定前にさせていただく、そういうことで、それに欠缺があるというような考え方、認識をお持ちの被保険者の方には申し出をいただいて、丁寧に調査を申し上げます、こういうことで、真正な納付の実績というものに基づいた裁定を心がけているところでございます。
○内山委員 前回もお配りをしましたが、きょうも同じように資料の一番でお配りをしております。佐賀社会保険事務局より、「「国民年金納付記録」誤りについて」、この報告書が出ております。この詳細を御説明いただけますでしょうか。
○柳澤国務大臣 御指摘の事案につきましては、平成十八年の五月に、国民年金の保険料が一部未納になっているというオンライン記録に基づきまして年金の裁定を行ったところ、その後、同年六月に、御本人から佐賀社会保険事務局に国民年金納付記録の確認依頼があり、その結果、マイクロフィルムの記録によりまして特例納付されているという記録が判明したため、年金の裁定変更を行ったものというふうに認識をいたしております。
○内山委員 なぜこのような事象が発生したのかについて複数の要素があるわけでありまして、その個々具体的な要素は大臣の御説明がありませんでしたので、私の方から、この原因として幾つか指摘をしたいと思います。
 まず、原因の第一として、紙台帳からコンピューター管理に切りかえる際、マイクロフィルムのデータを正しくコンピューターに入力しなかった担当職員の入力ミスです。
 原因の二、本人が六十三歳のときに、年金相談センターに出向き、保険料納付記録の照会をしました。昭和三十六年四月から昭和三十八年三月までの期間が未納とコンピューターのデータが表示されたため、未納であると回答しただけで、本人が疑義を感じていても、マイクロフィルムによる納付記録を照会せず、未納との回答しかしなかった職員のミスによるものです。マイクロフィルムのデータとコンピューター上のデータとに相違があることを示した顕著な例であると思います。
 原因の三、紙台帳からコンピューターに入力した際に職員がダブルチェックをしなかった、またはダブルチェック時にチェック漏れが発生したことによる職員のミスによるものである。コンピューター上のデータがいかに信用できないかを物語っている顕著な事例である、こう思います。
 大臣、今、私が一から三まで申し上げましたこの原因、御所見をいただきたいと思います。
○柳澤国務大臣 紙台帳の記録をオンラインの記録に入力する際の誤りということがここの事案で見てとれると思います。それからまた、今委員が仰せのように、三十六年四月から三十八年三月でしょうか、未納が見出されたということで調べに行ったと仰せられたんでしょうか、そういうことについて、これの際に調査が不十分であったというミス。それから三番におっしゃられた、ダブルチェックから、そこにまたミスがあったのではないかということでございますが、紙台帳からコンピューター管理へ切りかえる際には、私が報告を受けているところでは、これはチェックをしておる、こういうことでございまして、そこで見つかれば、第一の、紙台帳からコンピューターへの切りかえということについても誤りが防げたはずだということについては御指摘のとおりかと思います。
○内山委員 大臣は、当委員会の答弁で、五千万件の基礎年金番号未統合の年金手帳記号番号の中身について、定性的に三つに分類されると発言をされております。前回もお尋ねをいたしました。一つは、亡くなられた方、二つは、支給要件を満たさないで保険料の納付を終わった方、三つ目は、一定の年齢に達する等の要件を満たせば年金受給が行われる方。
 この五千万件の未統合被保険者記録は三分類型ではないと私は思っています。職員の誤入力によって発生したデータというのは、どこの分類に入るんですか。大臣にお尋ねをします。
○柳澤国務大臣 大別してということを申し上げておるわけで、我々が大きく一つの塊として認識すべきはということで申し上げているわけでございます。
 なお、その後におきまして、もちろんこの五千万件には、もう一つの塊と申しましょうか、そういうものとして既裁定者のものも含まれるということでございますが、しかしながら、今、誤記入のものがないかと言われれば、番号において誤記入というのは、なかなか私としては、委員の御指摘ではありますけれども、行政に携わって責任を持つ立場としては申しづらいわけでありますけれども、年金加入記録というものの上でのミスということは残念ながらあり得るというふうに思います。
○内山委員 原因の一で私も申し上げました、紙台帳からコンピューターに切りかえる際、マイクロフィルムのデータが正しくコンピューターに入力されなかった、担当した職員の入力ミスがあるんですよ。だから、こういう報告書が出ているわけであります。
 次に進めますけれども、配付資料の二また三をごらんいただきたいと思います。前回もお配りをしましたが、時間的な関係でできませんでしたので、ここで質問させていただきます。
 配付資料の新聞報道にあります、国民年金の未納者から集めた掛金を着服した事件について、大阪社会保険事務所二十八万円、練馬社会保険事務所四百四十六万円、蒲田社会保険事務所一千二百六十六万円を着服した保険料納付記録は、正しく納付されたことになっているんでしょうか。よもや未納となっていないでしょうね。着服した金額に対し、どのように納付を確認し対応したのか、それぞれ何人分で何カ月の期間だったのか、また、正しく漏れなくどのように処理をされたのか、お尋ねをしたいと思います。答弁をお願いします。
○柳澤国務大臣 委員の御指摘になられた順番に申し上げます。
 大阪府内の社会保険事務所で発生した二件につきましては、平成八年八月から九月にかけて、城東社会保険事務所の職員が、被保険者五名から現金で領収した保険料約二十八万円を、国庫に払い込まずに着服しております。この場合、納付記録は正常に納付されたように入力をして、不正の隠ぺいが図られました。
 事後処理といたしましては、着服した保険料を返還させて、納付記録と整合をとったということでございます。
 それから、他の大阪のもう一件の事案でございますが、平成九年十月から十年六月にかけまして、同じく城東社会保険事務所の別の職員が、被保険者一名の国民年金の記録に架空の納付記録を追加した上で、その一部を取り消して、国民年金保険料の還付金約三十五万円を不正着服するということで、まことに遺憾千万で、ほかもそうですけれども、特にこんなことをしているというのは遺憾千万でございます。
 着服した保険料は返還させるとともに、改ざんされた記録は、真正な記録に修正をいたしております。
 それから、練馬社会保険事務所の件でございますけれども、これは、職員が被保険者二十九名から現金で領収した国民年金保険料約四百四十六万円を同じく国庫に払い込まずに着服して、それで納付記録の方は正常に納付されたかのように入力していたということでございます。これにつきましては、着服した保険料を返還させて、入力した記録との整合を事後的にとらせていただいたというものでございます。
 なお、蒲田社会保険事務所の件につきましては、平成十年、蒲田社会保険事務所の職員が百三十三人の被保険者から受領した国民年金保険料の一部、約千二百六十六万円を同じく国庫に払い込まず着服した上、納付記録の方は正常に納付されたかのように入力したという件でございます。これにつきましても、着服した保険料を返還させて、納付記録との整合を図ったというものでございます。
 また、同職員が被保険者記録を改ざんした事件は、年金の受給資格を満たしていない被保険者三十名から約千九百十四万円を不正に受け取り、年金を受給できるよう国民年金保険料納付記録を改ざんして、そのうち十九名に対して約二千六百四十五万円の老齢基礎年金等を不正に支給したという件がございます。改ざんした保険料納付記録は正しい記録に訂正をいたしておりますが、過払いとなった老齢基礎年金につきましては、今、返納させる取り扱いをしているところでございます。
○内山委員 長々と御答弁をいただきましたが、私は何を聞きたかったのか、このことでまとめてお話をしたいと思います。
 これまで指摘をしましたように、職員の被保険者データの誤入力、マイクロフィルムとコンピューターデータとの相違点、職員の保険料着服事件、本当に年金のデータが正しいのか、疑問を感じるのは私一人だけではないと思います。こういう事案を知れば知るほど、年金制度に対して大きな疑念を抱くのがやはり当たり前だろうと思います。
 こういった状況の中で、社会保険庁の幹部の方がテレビで、五千万件の基礎年金番号に統合されていない被保険者記録は年金受給の際に判明するから大丈夫なようなことを言っているビデオを見ました。正しく年金受給をしていない方が現に存在しているにもかかわらず、これからも不利益をこうむる方が発生するであろうという状況において、公共の電波を使い、未統合の記録が国民に対し不利益を生じないような発言をしている社会保険庁の幹部を私は大問題だと思いますけれども、大臣はどのように思いますか。
○柳澤国務大臣 私ども、被保険者の方々は、これを裁定する際にも、ターンアラウンドの手続によりまして、みずから年金加入記録というものを確認していただく、そういう機会がある等、また、事前にも、五十八歳、これからは四十五歳、三十五歳というように、常に確認をしていただく機会を提供して、年金記録というものを客観的に真正な事実に基づくものにしていく、こういう機会を累次設けさせていただいているところでございます。
 加えまして、今回、年金の既裁定者につきましても、私ども、振込通知書におきましてお呼びかけをさせていただいて、そして、これを補正していただく、そういう機会を設けさせていただいているところでございまして、この五千万件というものにつきまして、統合の機会ができるだけ与えられて統合されるということ、こういうことを念頭に置いた発言というものも全部否定されるべきということには私は考えないわけでございます。
 しかしながら、これから国民の皆さんに御協力を呼びかけていくということが必要でございますので、それにふさわしい事実の評価、現実の評価、それからまた国民の皆さんへの御協力の呼びかけというものが常になされなければならない、このように考えております。
○内山委員 私の聞いていることは、社会保険庁の幹部が、今このような実態、状況で大丈夫なんですよということを言っていていいんですかということを聞いたんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。
 時間が来ていますけれども、答弁が審議妨害をしていますので、もう少し続けてお尋ねをしたいと思います。
 社会保険庁はもっともっと反省しなきゃならないんですよ。今やらなきゃいけないことというのは、社会保険庁は、国民の年金記録を安心できるようにすることですよ。それが年金制度の信頼を取り戻すことの第一番だと思います。
 私からお願いをします。
 まず、マイクロフィルムとコンピューターデータの照合作業を早急に行うこと、二点目、三十万件の生年月日が壊れたデータを早急に修正すること、三点目、五千万件の基礎年金番号の未統合データから、死亡した方、受給資格が発生しない方を明確にして、年金受給に結びつくデータがどのくらいあるのか、実態を早急に把握すること、私は、これを大臣に望みたいと思います。
 もう一度申し上げましょうか。
 マイクロフィルムデータと……
○櫻田委員長 内山晃君、申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力願います。
○内山委員 コンピューターデータを照合する作業を早急に行うこと、三十万件の生年月日が壊れたデータを至急修正すること、五千万件の基礎年金番号の未統合データから、まず、死亡した人、受給資格が発生しない人を除いて、年金受給に結びつくデータがどのくらいあるのか、実態を早急に把握すること、これをぜひお願いしたいと思います。
 また後ほどお尋ねをしたいと思います。
 終わります。